成功者が陥りやすい?「インポスター症候群」とは。

こんにちは、精神科ナースまさです。
他の人から褒められたりすると、うれしい反面なんとなく居心地の悪さを感じたりしませんか?
日本では「謙虚が美徳」という価値観が根強いように感じております。
諸外国の価値観が受け入れられつつはありますが、文化による価値観はそう簡単に変わらないですよね。
もし、あなたが周囲からは評価されているのに「自分にはそのような能力はない」と感じているとしたら
インポスター症候群」に陥っているかもしれませんよ?

今回は
・自己肯定感の低さから見られる「インポスター症候群」とはなにか?
・「インポスター症候群」との付き合いかた

について紹介していきたいと思います!

この記事はこんな人にオススメ!

・仕事で評価されているはずなのに、自分にはそんな能力ない・・・と感じている
・なんだか周囲の人をダマしているように感じる
・孤独を感じていたり、本当の自分を隠す必要があると感じている

インポスター症候群って?

インポスター症候群については、インターネットで調べてもらえば詳しい特徴がでますので、ここでは簡単に紹介していきますね!

英語ですが、TEDにもありますので日本語字幕でも見てみてください。

インポスター症候群のインポスター(Imposter)とは「詐欺師、ペテン師」という意味で「自分の達成を内面的に肯定できず、自分は詐欺師であると感じる症状のこと」を指します。
つまり、客観的には成功を収めていて周りからも称賛されているのに、それらは自分の力ではないと思っている・みんなをダマしている気分になる傾向のことです。
心理学者のポーリン・クランス博士が最初に提唱した症候群で、
2018年にアメリカのオバマ前大統領の夫人が、あるトークイベントの際に「みなさんが私の話に耳を傾けてくださっていることにインポスター症候群の感じがする」と話されたことで有名になりました。
比較的、女性に多く、特に高いキャリアを持つ人々がこのような傾向がみられることが多いそうです。

こちらにチェックリストがあるので、参考にしてみてください!
https://motifyhr.jp/blog/performance/diagnose-impostor-syndrome/

「上のリンクを開くのが面倒くさい!」
という方のために、チェックリストを書いておきますので、参照してみてください。

問1 少しの間違いや能力不足でも悩まされることがある。
問2 自分の成功は、運や他人の助力によるものだと思う。
問3 論理的で建設的な批判に対して、納得よりもショックを受ける方だと思う。
問4 明らかに他人よりも能力が高いと評価されても、自分の能力を軽視してしまう。
問5 良くも悪くも人から評価されることは避けたい。
問6 褒められると、嬉しさよりもプレッシャーを感じることがある。
問7 成功よりも失敗のほうが記憶に残る。
問8 自分の考えよりも、「相手の好きな答え」を優先することが多い。
問9 失敗や能力不足を知られたくないと思う。
問10 期待されても、期待に応えられないのではないかと不安になってしまう。

けっこう当てはまる方が多いのではないでしょうか??

有名な方では、前述したミッシェル・オバマ前大統領夫人、エマ・ワトソン、男性ではトム・ハンクスらが該当するとされています。
なんか、こんなスゴイ方々が該当するって言われると、間違っても「あー自分もそうかもなぁ」って言いづらいですよね(笑)

インポスター症候群は正式に精神疾患とされているわけではないので、治療をするというより付き合っていくことがメインになります。

インポスター症候群との付き合いかた

このインポスター症候群なんですが、日本ではまだまだ認知度も高くないことから、あまり研究がなされていないのが現状です。
アメリカではそこそこに研究はされているものの、なかなか核心をついた付き合い方が明示されていない様子です。
そんな中ですが、インポスター症候群の付き合い方10のステップについて書かれたサイトがありましたので、そちらを翻訳させていただきたいと思います。

参考(https://impostorsyndrome.com/10-steps-overcome-impostor/

1.沈黙を破る→自分の感じていることを周囲へ話す。あなたは一人じゃないと気付けるようになります。

2.自分の感じ方と事実を分ける→あなたがバカバカしく感じていたとしても、事実は素晴らしい功績を残していることがあります。

3.インポスター体験をしていることに気付く→「あ、今、インポスター症候群の症状がでてる」と気付けることは、あなたの自信になります。

4.ポジティブな側面に注目する→インポスター症候群を自覚できるあなたは、非常に優秀です。避けられないミスや些細なミスで、あなたの価値は変わりません。

5.失敗を健康的で建設的なものと捉える→ヘンリー・フォードは「失敗は、あなたをさらに賢くする唯一の機会です」と言いました。自分を責めてばかりではなく、次に生かせる方法を考えましょう。

6.自分にも権利がある、と知る→あなたは他の人と同じように権利があります。他人に頼ったり休みをとったりしましょう。

7.新たな脚本を育てる→インポスター体験をするときは、あなたの今までの脚本です。新たな自分になった気で新しい脚本を考えてみましょう。

8.自分のできたことを見える化する→今のあなたは、これまでのあなたが成功して成り立っているのです。それを書き出してみましょう。

9.自分をほめる→自分を責める負のサイクルを抜け出しましょう。

10.自信がつくまで、自信のあるフリをする→自信がつくまで待ってはいけません。勇気はリスクをとることで生まれます。自分の態度から変えて自信を育てていきましょう。

こうやって英語の翻訳してみると、改めて国民性の違いを思い知った気がします(笑)
個人的に日本人の私たちにも大切なのは、1、2、8、9、10あたりですかね。
全部するのはしんどいので、できそうなところから始めてみましょう!

まとめ

いかがでしたか?
「自分、そもそもそんなすごいことしてないし・・・」
って声が聞こえてきそうですね!

実際、そこまで分かりやすく成功している人は少ないと思いますが、ここでは成功の大小は関係ありません。
自分を必要以上に卑下してしまうことは、あなたの創造性や生きやすさにとって大きなマイナスです。
この症状に少しでも当てはまると思ったあなたは優秀です。
あなたが思っているより、あなたは上手くできていますよ。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です